2017年度

2.住宅産業(新築・リフォーム)市場の将来需要(市場規模)予測

                                                主任研究員:川上 剛彦
(1)研究の目的・背景
住宅産業は、東急電鉄・東急グループが展開する事業のなかでも大きなウェイトを占めている。しかし、同産業の市場規模は、少子・
高齢化や住宅の長寿命化、所有からシェア、賃借へという価値観の変化などを背景に、今後縮小傾向に拍車がかかる恐れがある。
国内の住宅ストックは6,000万戸を超え、世帯数(5,000万世帯強)を大きく上まわっている。数の上ではすでに市場は飽和状態と
なっており、空き家は増え続けるばかりである。このまま空き家が増加していくなか、それを放置したまま新規の住宅供給を続けて
いけば、地方や郊外を皮切りに、いつかは都市部でも住宅産業が立ちゆかなくなるであろうことは想像に難くない。
本研究は、住宅産業の長期的な市場動向を把握し、東急グループがいち早く的確な対応策(戦略方向、事業ポートフォリオ等)を
検討できるよう、基礎資料として寄与することが目的である。本研究が、住宅産業が将来に亘って持続・繁栄可能な(サステナブルな)
事業環境の創造にむけた、議論喚起のきっかけとなることを期待している。

(2)研究テーマ
①将来需要(市場規模)予測
 a. 新築住宅需要
 b. リフォーム需要
②考察(住宅事業にかかわる戦略オプションの提示)

(3)調査概要
①既往研究レビュー・文献調査
②統計加工・分析
③多変量解析、計量経済モデル