2016年度

6.百貨店の進化形態に関する調査研究

副主任研究員 小川 歩
副主任研究員 汪 永香

(1)研究の目的・背景
百貨店の取り巻く競争環境は、カテゴリーキラーの台頭・ショッピングセンターの増加・ネット販路の拡充などの歴史的変遷を辿り、大きく変わり続けている。その状況下、既存の百貨店業態は岐路に立たされており、環境変化に対応した進化が求められている。
なお、2014年度自主調査研究において「百貨店は、百貨店業態のヘビーユーザーに支持されることが重要である」、また2015年度自主調査研究において「百貨店に対しては、ショッピングセンター以上に非日常性が求められている」という研究結果を得た。
本調査研究では、この2年間の研究をベースに、「競争環境の中での百貨店業態の優位性及びターゲット」を再検証するとともに、進化形百貨店としての持続的発展策を探った。
そして、未来の百貨店像を現在の延長線上からのみ導くのではなく、現在は見えていない新たな需要創造も切り開くという視点を併せて、進化形百貨店としての「あるべき姿」を考察した。

(2)研究テーマ
①顧客視点から見る既存顧客へのニーズ対応(マーケットイン)
1)量層(HML)別特性
2)百貨店の競争優位性
3)百貨店に対する顧客ニーズ
②供給者視点から見る新たな需要創造とは(プロダクトアウト:先進事例研究)
③進化形百貨店の方向性に関する考察・提言

(3)調査概要
渋谷駅から30km圏内に居住する20代~60代女性に対して、アンケート調査を実施。