2017年度

7.期待のマネジメント ~期待不確認モデルを超えて~

                                                    研究員:佐藤 正尭
(1)研究の目的・背景
顧客満足の大きさは、主として商品・サービスの利用前に抱いた期待のレベルと、実際に提供される商品・サービスのパフォーマンス
レベルの関係性によって変動するとされている。特に、パフォーマンスが期待の大きさを上回れば満足し、下回れば不満を感じるとする
「期待不確認モデル(期待不一致モデル)」は、現在最も有力な理論である。
このモデルに従えば、「期待を(意図的に)抑制すれば満足は高まる」という解釈も成り立つ。しかし東急総合研究所における調査研究
の蓄積によれば、むしろ「期待が高いほど満足も高い」ケースが数多くみられた。
本研究では、東急グループの事業分野(鉄道・ホテル・百貨店・スーパーマーケット)を主な対象として、期待と満足の関係性について
の検証および顧客満足向上施策に関する実践的示唆を得ることを目的とする。

(2)研究テーマ
①期待不確認モデルの検証と新モデルの提示
②期待と顧客満足との関係の把握
③期待促進要因の把握
④東急グループ各社に対する新しい期待・CS向上戦略の提言

(3)調査概要
①調査手法
 a. 文献資料調査(既存研究のレビュー)
 b. 質問紙調査(インターネット調査:スクリーニング調査・本調査分割形式)
②調査実施期間
 a. スクリーニング調査:2017年10月
 b. 本調査:2017年10月
③調査対象:6業態の商品・サービス利用経験者
      鉄道/シティホテル/ビジネスホテル/百貨店/スーパーマーケット/消費財